Explore every episode of the podcast フレンチ・クラシック・カフェ
| Title | Pub. Date | Duration | |
|---|---|---|---|
| #230 フィナーレはラヴェル『ボレロ』 | 26 Dec 2025 | 00:37:44 | |
2021年8月7日の初回放送から全230回にわたってお送りしてきたこの「フレンチ・クラシック・カフェ」もいよいよ最終回となりました。パーソナリティの中田昌樹さんが最後に選んだのはモーリス・ラヴェルの作品です。 音楽評論家の吉田秀和氏が、ラヴェルの数ある名曲の中からあえて1曲選んだのが、その「壮大さ」と「ノスタルジー(郷愁)」が深く関わっている『ラ・ヴァルス』ですが、中田さんは構造やテンポ設定に、当時の音楽界において極めて革新的な要素が込められているとして、『ボレロ』を選びました。 この作品の最大の特徴は、その圧倒的なシンプルさにあります。この曲はわずか2本の旋律しか持たず、その下で同一のリズムが最初から最後まで執拗に繰り返され、かつ 曲のほとんどがハ長調で書かれており、最後になるまで転調しません。このように同じ調性を突き進むことは当時としては驚くべきことでした。 また、ラヴェルは、音楽が盛り上がるにつれて演奏が加速しがちなところ、「同じテンポでやり通すこと」を強く求めていました。映画『ボレロ 永遠の旋律』でも描写されているように、ラヴェルはこの曲に工場の機械的な音のイメージを重ねていたという記述があり、感情的に速度を上げるのではなく、一定の速度で進む「機械性」が彼の本意だったのかもしれません。 これまで「フレンチ・クラシック・カフェ」を温かく支え、聴き続けてくださったリスナーの皆さまに、心より感謝申し上げます。この番組を通じて、皆さまのフランス音楽への理解が少しでも深まったのであれば、これほど嬉しいことはありません。これからも、素晴らしいフランス音楽が皆さまの日常を彩ることを願っております。本当にありがとうございました。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ボレロ』 レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #229 ラヴェルとドビュッシー、それぞれの『ヴァイオリン・ソナタ』(4) | 19 Dec 2025 | 00:23:12 | |
今週もクロード・ドビュッシーの『ヴァイオリン・ソナタ』をお届けします。 このソナタはドビュッシーが自らの命が残り少ないことを感じつつ作曲し、亡くなる1年前まで自らこの曲を演奏していたという事実が、作品に特別な「重さ」を与えています。 生き生きとした第1楽章、気まぐれで軽い第2楽章、そして非常に活気のある第3楽章という構成ですが、これらがバラバラにならず、一つの球体や三角形のようなまとまりを持って存在しています。音があちこちへ飛んだとしても、最終的には元の場所へ戻ってくるようで、それが一種の諦念や悟りのような人生観を感じさせます。 また、ヴァイオリンとピアノという最小限の編成でありながら、まるでオーケストラのように多様な形や響きが見えてくる不思議な深みがあります。 ドビュッシーの『ヴァイオリン・ソナタ』は、激動の過去を振り返り、死を見つめながらも、最終的には静かに円を描いて戻ってくる「人生の旅路」そのものを凝縮したような作品と言えるのかもしれません。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ヴァイオリン・ソナタ 第二番 ト長調』 スヴェトリン・ルセフ/ヴァイオリン(Strad. Violin1710"カンポセリーチェ") 上田晴子/ピアノ (2018年4月18日浦安音楽ホール) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #228 ラヴェルとドビュッシー、それぞれの『ヴァイオリン・ソナタ』(3) | 12 Dec 2025 | 00:12:18 | |
今週はクロード・ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタをお届けします。 フランスを代表するドビュッシーとラヴェルという2人の作曲家が、人生の最後にヴァイオリン・ソナタを書いたのは不思議な偶然でしょうか。 ドビュッシーは、この曲で調性にかなりこだわっており、ト短調(g-moll) を使用しています。これは、ドビュッシーの弦楽四重奏曲もト短調であることから、弦楽器の調弦との関係で、楽器の性能を活かしやすい調性であるためと考えられます。 ドビュッシーの作品としては珍しく、三楽章形式の楽章間のバランスが非常に良く取れています。 この曲は亡くなる1年前に書かれ、初演は1917年5月5日にサル・ガヴォーで行われました。ドビュッシー自身がピアノを弾き、ヴァイオリン・ソロはガストン・プーレという人物が務めました。その息子であるジェラール・プーレもヴァイオリニストで、父親が書き残した弓使いや指使いを校訂した楽譜を出しており、日本にも度々訪れてこのドビュッシーのソナタを演奏しています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ヴァイオリン・ソナタ 第二番 ト長調』 スヴェトリン・ルセフ/ヴァイオリン(Strad. Violin1710"カンポセリーチェ") 上田晴子/ピアノ (2018年4月18日浦安音楽ホール) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #227 ラヴェルとドビュッシー、それぞれの『ヴァイオリン・ソナタ』(2) | 05 Dec 2025 | 00:27:31 | |
今週もラヴェルのヴァイオリン・ソナタ第二番をお送りします。 この作品は、ソナタという形式をとっていますが、各楽章が8分、5分、3分と次第に短くなる独特な構造をしています。 また、長らく存在が噂されていたヴァイオリン・ソナタ第一番ですが、生誕100年記念の際、その幻の第一番が発見され、第1楽章がようやく出版されました。この楽章を聞くとラヴェルの師であったフォーレの作風に酷似していて、それが故かラヴェルが作曲を中断または破棄したのかもしれません。 第2楽章のジャズ的な要素は、意外にもラヴェルがアメリカを訪問する前年の1927年に書かれていたのですが、その後のキャリアで『ボレロ』を生み出すに至った背景としての1928年のアメリカ旅行の意義にも少し触れます。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ヴァイオリン・ソナタ 第二番 ト長調』 スヴェトリン・ルセフ/ヴァイオリン(Strad. Violin1710"カンポセリーチェ") 上田晴子/ピアノ (2018年4月18日浦安音楽ホール) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #226 ラヴェルとドビュッシー、それぞれの『ヴァイオリン・ソナタ』(1) | 28 Nov 2025 | 00:23:12 | |
今回より4回にわたって、モーリス・ラヴェルとクロード・ドビュッシーが晩年ともに手がけた『ヴァイオリン・ソナタ』をお届けします。 ラヴェルの場合、中期に『ダフニスとクロエ』のような大きな曲を書き、その後はだんだん編成が小さくなり、最後は『クープランの墓』や『マ・メール・ロワ』のように音がどんどん少なくなっていくという作風の変化がありました。ドビュッシーもまた、晩年に来て、ヴァイオリンとピアノという、ある意味で最も小さい編成の曲に取り組んでいます。大規模な作品で知られる彼らが、人生の終わりが見えてきたような時期に、こぢんまりとした編成の形式に収まったという点で不思議な共通点です。 ラヴェルは実際にはヴァイオリン・ソナタを2曲書いていますが、一般に知られているのは第2番です。これはラヴェルがアメリカ旅行に行く前の年の1927年に書かれましたが、意外にも第2楽章にはジャズ的な要素が見られます。また、伴奏の調とメロディの調が最初は異なり、後に一緒になることも特徴的です。第3楽章には、終始引き続ける「無窮動」のような部分が含まれており、ヴァイオリンの運指(フィンガリング)において難しいことが書かれています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ヴァイオリン・ソナタ 第二番 ト長調』 スヴェトリン・ルセフ/ヴァイオリン(Strad. Violin1710"カンポセリーチェ") 上田晴子/ピアノ (2018年4月18日浦安音楽ホール) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #225 2本の糸を紡ぐようなルクレール『2つのヴァイオリンのためのソナタ』 | 21 Nov 2025 | 00:31:21 | |
今回は、バロック時代の作曲家ジャン=マリ・ルクレールの『2つのヴァイオリンのためのソナタ』をお届けします。 バロックという言葉は、もともと「バロッコ」(Barocco)という言葉に由来し、これは「歪んだ真珠」を意味すると言われています。バロック音楽は、それまでの安定した教会音楽に対して、楽器の発達と新しい奏法の登場によって、例えばヴィヴァルディの『四季』など、より速く、豊かに、そして劇的に動く表現力を獲得した新しい時代の音楽を指しますが、これが当時の人々にとってはとても過激な音楽に聞こえたのではないかと考えられます。 フランスでは、ルイ14世が自ら舞踏(バレエ)を踊った影響で、その音楽文化は舞踏と強く結びつきました。このルクレールのソナタにおいても、3拍子系のジグや2拍子系のガボットなど、舞曲のステップのリズムが各楽章に反映されています。 ルクレールは、ルイ15世の時代にヴェルサイユ宮殿に呼ばれ、またオランダ貴族の宮廷(オラニエ公家)で楽長を務めるなど、高い地位にいましたが、最後は貧民街で惨殺体で発見されるという悲劇的な最期を遂げています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ジャン=マリ・ルクレール作曲 『2つのヴァイオリンのためのソナタ』 ステラ・チェン /ヴァイオリン(Strad. Violin1708"ハギンス" イム・ジョン /ヴァイオリン(Strad. Violin1717"サセルノ") (2024年1月25日サントリーホール・ブルーローズにて演奏・収録) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #224 多様性と形式感を併せ持つミヨー『二つのヴァイオリンのためのソナタ』(3) | 14 Nov 2025 | 00:15:42 | |
ダリウス・ミヨーの「2つのヴァイオリンとピアノのためのソナタ」の第3楽章です。 この作品には様々な作曲家の作風が混在していますが、この多様性は、彼がパリ音楽院で師事したポール・デュカスの影響が流れとしてあるかもしれません。デュカスは、表面的なものだけでなく、深みのある音を考える作曲家であり、ミヨーもその深い思考を教え子に引き継がせた可能性があります。 第二次世界大戦期以降は、カリフォルニアのミルズカレッジなどで教鞭を取るなど、アメリカで活躍。彼の著名な教え子としてデイヴ・ブルーベック、バート・バカラック、フィリップ・グラスといった幅広い分野の音楽家がいます。 今回の演奏に使用されたストラディヴァリウスの貴重な名器としての来歴や、それを貸与する日本音楽財団の活動についても触れられています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ダリウス・ミヨー作曲 『2つのヴァイオリンのためのソナタ』第3楽章 樫本大進 /ヴァイオリン(Strad. Violin1722"ジュピター" 佐藤俊介 /ヴァイオリン(Strad. Violin1725"ウィルヘルミ") 市野あゆみ/ピアノ (2004年4月4日Universität Mozarteum Salzburg Großer Saal にて演奏・収録) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #223 多様性と形式感を併せ持つミヨー『二つのヴァイオリンのためのソナタ』(2) | 07 Nov 2025 | 00:16:22 | |
ダリウス・ミヨーの「二つのヴァイオリンとピアノのためのソナタ」の第2楽章です。 バロック時代の成熟した、トリオ・ソナタという、声部も形式も三部で成り立つ、音楽的にも基本となる形式に、多彩な様式の音楽を巧みに紡ぎ込む手法が際立つ技法は秀逸です。 ミヨーの作風を語る上で「折衷主義」という言葉が使われることがありますが、西洋におけるこの概念には二つの考え方があります。一つは、複数のものから良いところを「抽出」して組み合わせるエクレクティシズム、もう一つは、複数のものを混合するシンクレティズムです。 ミヨーは、後者の「混合」に近いと考えられます。様々な作曲家の多様な要素を合わせることで、まるで色を混ぜて全く別の色を生み出すように、独自の音楽を作り上げました。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ダリウス・ミヨー作曲 『2つのヴァイオリンのためのソナタ』第2楽章 樫本大進 /ヴァイオリン(Strad. Violin1722"ジュピター" 佐藤俊介 /ヴァイオリン(Strad. Violin1725"ウィルヘルミ") 市野あゆみ/ピアノ (2004年4月4日Universität Mozarteum Salzburg Großer Saal にて演奏・収録) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #222 多様性と形式感を併せ持つミヨー『2つのヴァイオリンのためのソナタ』(1) | 31 Oct 2025 | 00:16:40 | |
今週から3回に渡り、ダリウス・ミヨーの『2つのヴァイオリンのためのソナタ』をお送りします。
商取引で財を成した非常に裕福な家庭で、音楽に憧憬が深い両親に育てられ、10歳の時にはドビュッシーのオペラ『ペレアスとメリザンド』の楽譜を見ていたほど音楽的にも早熟でした。 パリ・コンセルヴァトワールで学びながら、ほかの作曲家から多くの影響を受けたかたわら、彼らの作風を自由に巧みに自らの作品に取り込みました。 それがミヨーの曲の中で独自の多様性となって現れました。また、ドビュッシーやサティのように、様式から逸脱することなく、形式感を保っていることも特徴のひとつです。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ダリウス・ミヨー作曲 『2つのヴァイオリンのためのソナタ』第1楽章 樫本大進 /ヴァイオリン(Strad. Violin1722"ジュピター" 佐藤俊介 /ヴァイオリン(Strad. Violin1725"ウィルヘルミ") 市野あゆみ/ピアノ (2004年4月4日Universität Mozarteum Salzburg Großer Saal にて演奏・収録) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #221 モノクロームの濃淡で広がる音の世界ショーソン『詩曲』(2) | 24 Oct 2025 | 00:35:54 | |
今週も、エルネスト・ショーソンの『詩曲』です。 ブルジョワ出身のショーソンは、よくヨーロッパ各国を旅していたようです。その中で偶然バイロイトでワーグナーを聞く機会があり、その後セザール・フランクと共に彼の地をしばしば訪れることとなります。もともとオーケストラ版で書かれたこの『詩曲』も内性が厚く、ワーグナーの影響が色濃く出ています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アーネスト・ショーソン作曲 『詩曲』(ピアノ版) ヴィヴィアン・ハーグナー /ヴァイオリン(Strad. Violin 1717 " サセルノ") サイモン・クロフォード-フィリップス/ピアノ (2001年4月18日ストックホルムのThe Royal Churchにて演奏・収録) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #220 モノクロームの濃淡で広がる音の世界ショーソン『詩曲』(1) | 17 Oct 2025 | 00:27:40 | |
今週は、エルネスト・ショーソンの『詩曲』を聞きます。 和音の連結の仕方はセザール・フランクに近いものを感じさせ、終わるようで終わらない独特な旋律に思わず引き込まれるようです。あたかもモノクロームの濃淡であらわされた世界が果てしなく繰り広げられる絵巻物を彷彿とさせます。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アーネスト・ショーソン作曲 『詩曲』(ピアノ版) ヴィヴィアン・ハーグナー /ヴァイオリン(Strad. Violin 1717 " サセルノ") サイモン・クロフォード-フィリップス/ピアノ (2001年4月18日ストックホルムのThe Royal Churchにて演奏・収録) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #219 超絶技巧のラヴェル『ツィガーヌ』(2) | 10 Oct 2025 | 00:33:24 | |
モーリス・ラヴェル作曲の『ツィガーヌ』の2回目です。 この超絶技巧の曲の中でも特に難しいのが冒頭のカデンツァ(独奏)です。このカデンツァの最後の方にピアノが入りますが、オーケストラ版でこの部分を演奏するのがハープです。このハープもまた難しいテクニックが要求されます。 フランスでの初演は、1924年10月15日パリのサル・ガヴォーでしたが、ここでの演奏では、特殊な仕掛けを持つルテアルというピアノが使用されました。これは、ハンマーに仕掛けを施し、ツィンバロン(ツィンバロム)に少し近い音が出るようにしたものです。 番組後半では、オーケストラリハーサルに於いて、練習番号や音符が、国によって数字の読み方などが違って、指揮者にとってこの点が意外と苦労する、といったエピソードが語られます。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲 『ツィガーヌ』(ピアノ版) Arabella Steinbacher /ヴァイオリン(Strad. Violin 1736 " Muntz")、Robert Kulek/ピアノ(2003年5月29日浜離宮朝日ホールにて演奏・収録) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #218 超絶技巧のラヴェル『ツィガーヌ』(1) | 03 Oct 2025 | 00:32:10 | |
今週と来週の2回に渡り、モーリス・ラヴェル作曲の『ツィガーヌ』をお送りします。 フランス・スペイン系ロマ音楽の「ジプシー風」という異国情緒や自由な表現様式にインスピレーションを得て、さらにパリのサロンで出会ったハンガリー系のヴァイオリニスト、イェリー・ダラーニの演奏に触発されラヴェルが作曲に取り掛かりました。 この短い曲の中に、指板を押さえている以外の指でピチカートを奏でたり、自然倍音でなく指で抑えながらハーモニクスを演奏したりと、超絶技巧を求められるさまざまな奏法が繰り広げられる作品となっています。 笹川日仏財団理事就任前からこの番組のリスナーであった木森隆理事とヴァイオリニストの奥様がこのエピソードの収録に立ち会ってくださいました。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲 『ツィガーヌ』(ピアノ版) Arabella Steinbacher /ヴァイオリン(Strad. Violin 1736 " Muntz")、Robert Kulek/ピアノ(2003年5月29日浜離宮朝日ホールにて演奏・収録) 【協力】日本音楽財団 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #217 異なる個性の小品が集まったドビュッシー『ベルガマスク組曲』(4) | 26 Sep 2025 | 00:11:28 | |
今週はクロード・ドビュッシー作曲の『ベルガマスク組曲』の最終曲、第4曲「パスピエ」をお届けします。 本来舞曲である「パスピエ」はここでは軽やかな曲想で書かれていて、なぜこの曲に舞曲の名前をつけたのかは不明です。 『ベルガマスク組曲』に収められている4曲はいずれも異なった性格を持っており、唯一共通しているのはすべて教会旋法で書かれている、ということくらいでしょうか。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲 ベルガマスク組曲(ピアノ版)第4曲 パスピエ François-Joël Thiollier /演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #216 異なる個性の小品が集まったドビュッシー『ベルガマスク組曲』(3) | 26 Sep 2025 | 00:08:06 | |
今週もクロード・ドビュッシー作曲の『ベルガマスク組曲』から第3曲「月の光」をお届けします。 現存はしていないものの、ジャン=アントワーヌ・ワトーの絵画からインスピレーションを得て作曲したと言われています。ちなみに同名の歌曲『月の光』はベルレーヌの詩に曲をつけたものです。 この作品は、ディズニー映画『ファンタジア』で取り上げられたり、フェデリコ・フェリーニ『そして船は行く (E la nave va)』や黒沢清『トウキョウソナタ』でも使われています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲 ベルガマスク組曲(ピアノ版)第3曲 月の光 François-Joël Thiollier /演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #215 異なる個性の小品が集まったドビュッシー『ベルガマスク組曲』(2) | 12 Sep 2025 | 00:15:34 | |
先週に続き、クロード・ドビュッシー作曲の『ベルガマスク組曲』から第2曲」「メヌエット」をお届けします。 ワルツもメヌエットも同じ三拍子。でも、この作品の場合はヘミオレが駆使されていて、三拍子らしからぬ三拍子となっていて、ドビュッシー独自のサウンドが奏でられます。 「ベルガマスク(Bergamasque)」とは、イタリア北部の都市「ベルガモ(Bergamo)」にちなみ、「ベルガモの」または「ベルガモ風の」という意味で、16~17世紀頃の北イタリアで生まれた素朴な「ベルガモ舞曲」を指します。 ドビュッシーは、詩人ヴェルレーヌの詩集『艶なる宴』にある歌詞「現われたる艶やかな仮面喜劇者たちとベルガモの踊り子たちは(Que vont charmant masques et bergamasques)」からインスピレーションを受けたとされています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲 ベルガマスク組曲(ピアノ版)第2曲 メヌエット François-Joël Thiollier /演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #214 異なる個性の小品が集まったドビュッシー『ベルガマスク組曲』(1) | 05 Sep 2025 | 00:13:52 | |
今週よりクロード・ドビュッシー作曲の『ベルガマスク組曲』をお届けします。 1890年に作曲を開始してから15年を経てようやく完成をみたこの作品は、4曲から構成されていて、それぞれが独立していて異なる性格を持っています。 ドビュッシーにとって、その前年の1889年は、パリ万博で初めてガムランを聴いたり、バイロイトにワーグナー詣に行ったり、あるいはフォン・メック夫人と一緒にロシアまで旅行したりと、音楽的な知識を深め、また様々な見聞を広げることとなった年で、作風に豊かさをもたらすきっかけになったに違いありません。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲 ベルガマスク組曲(ピアノ版)第1曲 前奏曲 François-Joël Thiollier /演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #213 エレーヌのために、フォーレ組曲『ドリー』(3) | 29 Aug 2025 | 00:10:04 | |
ガブリエル・フォーレ作曲の組曲『ドリー』の最終回は、第6曲の「スペインの踊り」をお届けします。 当時シャブリエが作曲した「スペイン」が大成功し、その作品へのオマージュを捧げるためにフォーレが書いたのがこの曲です。 ここでもやはり、ギリシャ語で「1.5」や「二分の三」を意味するヘミオレという技法を用いて、4分の三拍子と8分の六拍子を組み合わせ、フォーレは躍動感あるサウンドを上手に生み出しています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲 ドリー組曲(管弦楽版)第6曲 スペインの踊り アンリ・ラボー/編曲 アイルランド国立交響楽団/演奏 ジャン=リュック・タンゴー(指揮)/指揮 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #212 エレーヌのために、フォーレ組曲『ドリー』(2) | 22 Aug 2025 | 00:08:14 | |
ガブリエル・フォーレ作曲の組曲『ドリー』の2回目は、第5曲の「優しさ」をお届けします。 フォーレはケルン、ミュンヘン、バイロイトとドイツ各地を巡り、ワグナーの音楽を聴き込んできました。そのためでしょうか、少しドイツロマン派の香りが感じられる作品です。 全6曲のうち、この曲だけ子ども向けではない、内声の充実した、重厚ささえ感じられる曲なので、アンリ・ラボーによるオーケストレーションによって、多様な楽器の多様な音色の違いがうまく活かされているのではないでしょうか。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲 ドリー組曲(管弦楽版)第5曲 優しさ アンリ・ラボー/編曲 アイルランド国立交響楽団/演奏 ジャン=リュック・タンゴー(指揮)/指揮 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #211 エレーヌのために、フォーレ組曲『ドリー』 | 15 Aug 2025 | 00:10:06 | |
今週から3回にわたってガブリエル・フォーレ作曲の組曲『ドリー』をお届けします。 エレーヌという子供のために当初ピアノ組曲として書かれたこの作品は6曲から成り、「ミ・ア・ウ」はその第2曲目。欧米では猫の鳴き声を表す言葉ですが、それとは全く関係ない音楽になっています。 ギリシャ語で「1.5」や「二分の三」を意味するヘミオレという技法が用いられていることで、何気ない四分の三拍子に少し不規則性が感じられます。バロック時代後期、曲の最後に使われるようになった技法で、特にヘンデルが多用していました。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲 ドリー組曲(管弦楽版)第2曲 ミ・ア・ウー アンリ・ラボー/編曲 アイルランド国立交響楽団/演奏 ジャン=リュック・タンゴー(指揮)/指揮 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #210 この上なく清らかで穏やかなフォーレ『レクイエム』(2) | 08 Aug 2025 | 00:14:21 | |
ガブリエル・フォーレ作曲『レクイエム』の2回目です。 このフォーレの「レクイエム」は第3稿まであり、第1稿は1887年に書かれ、オーケストラはオルガンを中心とした少し変則的な編成、第2稿は1892年に国民音楽協会で初演された、通常に近い編成のもの。現行版と言われている第3稿は1900年、パリ万博で演奏されて大成功を収め、この作品を世に知らしめる契機となりました。 フォーレの和音の変遷はとても革新的で、この内包的な動きは後のプーランクを予感させるものがあります。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲『レクイエム』第5曲 アニュス・デイ リサ・ベックリー/ソプラノ ニコラス・ゲッジ /バス・バリトン オックスフォード・スコラ・カントルム/演奏 カーム・キャリー /オルガン ジェレミー・サマリー/指揮 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #209 この上なく清らかで穏やかなフォーレ『レクイエム』(1) | 01 Aug 2025 | 00:11:22 | |
今回から2回にわたって、ガブリエル・フォーレ作曲の『レクイエム』をお届けします。 「レクイエム」は、もともとカトリックの死者のためのミサのこのことで、ラテン語で「永遠の安息を(Requiem aeternam)」という言葉に由来しています。 音楽としての「レクイエム」は中世から現代に至るまで、多くの作曲家によって様々な様式で書かれてきましたが、特に有名なのが、深い感情表現を特徴とするモーツァルト、大編成のオーケストラによる圧倒的スケールのベルリオーズ、あるいはオペラであるかのような劇的なヴェルディの作品です。 その中でもフォーレの「レクイエム」は、「天国の安らぎ」がテーマとなっていて、この上なく清らかで穏やか。他のレクイエムとは異なった曲想の作品です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲『レクイエム』第4曲 ピエ・イェズ リサ・ベックリー/ソプラノ ニコラス・ゲッジ /バス・バリトン オックスフォード・スコラ・カントルム/演奏 カーム・キャリー /オルガン ジェレミー・サマリー/指揮 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #208 古風であって古風でないラヴェル『古風なメヌエット』(管弦楽版) | 25 Jul 2025 | 00:13:35 | |
前回ピアノ版で聞いていただいたモーリス・ラヴェル作曲『古風なメヌエット』を、今回はオーケストラ版でお届けします。 ピアノ版は1895年に作曲、1898年に初演されましたが、ラヴェルはこれを30年以上も経った1929年にオーケストレーションしました。冒頭での半音(短二度)をぶつける刺激的な部分が管弦楽版ではどのようになったのか、その変化をお楽しみください。 管弦楽版にあってピアノ版にないのは、トランペットとホルンが三連符で奏でるパッセージです。これはバレエ全曲版『マ・メール・ロワ』にも用いられているモチーフ。注意して聞いてみてください。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『古風なメヌエット』(管弦楽版) レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #207 古風であって古風じゃないラヴェル『古風なメヌエット』(ピアノ版) | 18 Jul 2025 | 00:09:55 | |
今回もモーリス・ラヴェルのピアノ曲をご紹介します。 『古風なメヌエット』は、パリ国立高等音楽院在学中の二十歳の時の作品。三部形式の楽曲で、バロックを彷彿とさせる古典的で古風な部分がありながら、冒頭から半音(短二度)をぶつけるといった刺激的な部分もあり、後のラヴェルの作風の萌芽が見られる作品です。 1895年に作曲され、3年後の1898年にピアノメーカーのエラール社のホールで、スペイン人ピアニストのリカルド・ビニェスによって初演されました。あまり知られていない存在ですが、数多くのラヴェルやドビュッシーの作品を初演しています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『古風なメヌエット』 フランソワ・ジョエル・ティオリエ(ピアノ) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #206 小粒でもキラリ、ラヴェルのピアノ小品集 | 11 Jul 2025 | 00:30:38 | |
クロード・ドビュッシーに続き、今回はモーリス・ラヴェルのピアノ小品をご紹介します。 『プレリュード』は、パリ国立高等音楽院ピアノ科の卒業試験の初見課題曲のために書かれた作品。のちに楽譜が出版された際、ラヴェルは、この曲を見事に弾いて試験に合格した当時14歳のジャンヌ・ルルーにこの曲を献呈しています。 『シャブリエ風に』と『ボロディン風に』は、1913年にイタリア人の作曲家カゼッラに書いてみたらと促され書かれた作品で、二人の作曲家へのパロディともオマージュとも言えるラヴェル独自の語法で描かれた、遊び心ある小品です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『プレリュード』『シャブリエ風に』『ボロディン風に』 フランソワ・ジョエル・ティオリエ(ピアノ) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #205 想像は現実を超える、ドビュッシー『喜びの島』 | 04 Jul 2025 | 00:24:44 | |
オペラ『ペレアスとメリザンド』の成功で作曲家として高い評価を得た、クロード・ドビュッシー円熟期の作品『喜びの島』。 既婚者であるバルダック夫人とのジャージー島での悦楽の日々を描いていると思いきや、純粋にドビュッシーの頭の中で夢想され、書かれた作品のようです。もしかしたら、愛する人との来たる滞在を想像して作曲されたのかもしれません。 しかし想像は現実を上回り、曲はなまめかしくも捉えどころなく、時に不安げな様子をみせます。旋法や増音程の妙をお楽しみください。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『喜びの島』 石野真穂(ピアノ) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #204 アンニュイな雰囲気漂うドビュッシー『レントより遅く』 | 27 Jun 2025 | 00:14:26 | |
久しぶりにピアノ曲を取り上げます。まずはクロード・ドビュッシー作曲の『レントより遅く』。 意外と知られていませんが、20世紀初頭フランスはピアノ先進国で、プレイエル、エラール、ガヴォーの三大ピアノメーカーがしのぎを削っていました。そのうちエラールのピアノは日本にももたらされ、現存4台のうち1台は赤坂の迎賓館に、もう1台は燕三条にあり、この2台は今でも演奏されています。 「レント」はフランス語でlent、表層記号で「遅く」の意味ですが、それよりも遅く弾くことを意図したのではなく、当時のパリで人気を博していた「遅いワルツ(valse lente)」のことを皮肉を込めてこのようにタイトルで表したようです。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『レントより遅く』 フランソワ・ジョエル・ティオリエ(ピアノ) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #203 オペラの中のオペラ、ビゼー『カルメン』 | 27 Jun 2025 | 00:16:10 | |
200回記念の最後は、世界で最も有名なジョルジュ・ビゼー作曲のオペラ『カルメン』です。ポピュラー音楽のヒット曲さながら、誰もが一度は聴いたことのある曲ばかりですが、今回は主役の出番ではない箇所を中心にお届けします。 パリのオペラ・コミック座から委嘱されたこの『カルメン』。ハッピーエンドが定番なこの劇場のレパートリーとは異なり、最後に人も殺されてしまうオペラに、支配人は怒り心頭でしたが、それとは裏腹にこの作品は徐々に人気を得ていきます。さらに、歌と歌の間を繋ぐセリフをレチタティーヴォに変え、グランド・オペラの形式にしたことで、一層の成功を収めます。 番組後半では、故栗山昌良版『カルメン』の独創的な発想の演出にも触れています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲オペラ『カルメン』より第二幕「あらまあ、将校さん」、第四幕「 安いよ、安いよ」、第四幕 行進曲と合唱「来たぞ、行列が」 グラシェラ・アルペリン(メゾ・ソプラノ) ジョルジオ・ランベルティ(テノール) アラン・タイタス(バリトン) ドイナ・パラーデ(ソプラノ) ダリア・シェヒター (ソプラノ) アン・リーベック(ソプラノ) ダニーロ・リゴーサ(バス) ブラティスラヴァ児童合唱団 スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団 スロヴァキア放送交響楽団 アレクサンダー・ラハバリ(指揮) イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #202 革新的なオペラ、ドビュッシー『ペレアスとメリザンド』 | 13 Jun 2025 | 00:14:21 | |
200回記念の第三弾は、それまでのフランスの伝統的なオペラとは性格を異にするクロード・ドビュッシー作曲のオペラ『ペレアスとメリザンド』です。 ドビュッシーは、ベルギーの劇作家モーリス・メーテルリンクが書いた戯曲を、台詞をほぼそのまま変えずに、フランス語のテキストの抑揚や言葉の長さをそのまま音符に写し、作曲したと言われています。 全曲を通じて調性感が薄く、戯曲そのままに神秘のベールに包まれたようなサウンドです。また第五幕冒頭は、三人の男声のそれぞれ異なる性格の微妙さを見事に特徴付けています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲オペラ『ペレアスとメリザンド』より第3幕 第1場:城の塔の一つ、第5幕:城内の部屋 Armand Arapian - (バリトン) Gabriel Bacquier (バス) Mireille Delunsch (ソプラノ) Jean-Jacques Doumene - (バス) Francoise Golfier (ソプラノ) Helene Jossoud (メゾ・ソプラノ) Gérard Théruel (バリトン) ジャン=クロード・カサドシュ/指揮 パ・ド・カレー合唱団/合唱 リール国立管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #201 サン=サーンスが生み出した馥郁たる作品『サムソンとデリラ』 | 06 Jun 2025 | 00:32:35 | |
200回記念の第二弾はカミーユ・サン=サーンス作曲のオペラ『サムソンとデリラ』です。 パストラーレ(牧歌)を源流にするというオペラは長い歴史があります。フランスのオペラは、太陽王ルイ14世が踊りの名手だったためか、ダンスとの組み合わせで演じられるという独自の進化を遂げます。演目も、当初は聖書や歴史を題材にしたものに限られました。 サン=サーンスも旧約聖書からサムソンとデリラを取り上げたわけですが、その真面目な内容の物語の中に、ドイツ的な機能和声を用いながらも、馥郁(ふくいく)たるサウンドに仕上げたのは見事というほかありません。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】カミーユ・サン=サーンス作曲オペラ『サムソンとデリラ』より「ダゴンの乙女たちの踊り」「春は目覚めて」「愛よ、かよわい私に力を貸して」「あなたの声に私の心は開く」 マリアンヌ・デラカサグランド/メゾソプラノ 後田翔平/テノール 中田昌樹/指揮 大分交響楽団/演奏 大分市民合唱団ウィステリアコール/合唱 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #200 この上なく美しい旋律グノー『宝石の歌』 | 30 May 2025 | 00:16:16 | |
4年前に始まったこの番組も、はや200回を迎えました。この番組の出発点となったフランス・オペラのレクチャーコンサートを振り返り、原点に立ち返って今週から4回に渡り「歌もの」を特集します。 1回目はシャルル・グノーのオペラ『ファウスト』から『宝石の歌』。この上なく美しい旋律のこの歌に思わずうっとりするほどですが、美しいだけに歌も演奏も想像以上にとても難しい作品なのです。 ちなみに、ヴァチカン市国の国歌に準じて演奏される教皇賛歌はグノーの作曲です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】シャルル・グノー作曲オペラ『ファウスト』より「宝石の歌」 マルユッカ・テッポネン/ソプラノ ヴィッレ・マトヴェイェフ指揮/指揮 リエカ歌劇場管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #199 小粒でもメリハリあるルーセル『蜘蛛の饗宴』(3) | 23 May 2025 | 00:07:42 | |
アルベール・ルーセルのバレエ音楽『蜘蛛の饗宴』の最終回です。 この作品の最後に登場する虫、カゲロウを取り上げます。 透き通るような色のカゲロウが優雅に飛ぶ姿、蜘蛛によってその儚い命が潰えてしまう様子が見事に活写されています。最後には庭が優しく葬送を執り行い、カゲロウを見送り、饗宴は幕を閉じます。小編成の曲でありながら、楽器の使い方の妙やテクニックの多様性が随所に見られ、メリハリのある作品となっています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲バレエ音楽『蜘蛛の饗宴』より「カゲロウの踊り」「カゲロウの死」「カゲロウの弔い」 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #198 虫たちの動きを的確に音符に写しとるルーセル『蜘蛛の饗宴』(2) | 16 May 2025 | 00:11:04 | |
先週に引き続き、アルベール・ルーセル作曲の『蜘蛛の饗宴』をお届けします。 前回は庭や庭を訪れる蝶の様子が描かれていましたが、ここでようやく「主役」である蜘蛛が登場。獲物を待ち構えるリアルな情景が、巧みな音像で見事に映し出されます。 印象派のドビュッシーの影響があると言われているルーセルですが、ここではシンプルながら的確に虫たちの動きを音符に写しとっていて、むしろ具象的ではないかと思えるほどです。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲バレエ音楽『蜘蛛の饗宴』より「蜘蛛の喜び - 蜘蛛の踊り」「2匹の戦闘的なカマキリ」「アリのロンド」 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #197 情景描写が巧みなルーセル『蜘蛛の饗宴』 | 09 May 2025 | 00:08:17 | |
『交響曲第三番』に続き、同じくアルベール・ルーセル作曲の『蜘蛛の饗宴』を今週から3回にわたってご紹介します。 海軍士官ならではとも言える軍楽隊調な箇所が随所に散りばめられた『交響曲第三番』とは打って変わって情景描写が巧みなのがこの『蜘蛛の饗宴』です。 ルーセルはまず聴衆を庭に誘ってから、その庭で繰り広げられる虫たちの行動、やがて蜘蛛が登場し虫を餌に宴に興じる様子を見事に活写しています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲バレエ音楽『蜘蛛の饗宴』より「前奏曲 - 庭」「アリの入場」「かぶと虫の入場 - 蝶の踊り」 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #196 快活かつ昂揚感あふれるルーセル『交響曲第三番』(4) | 02 May 2025 | 00:11:50 | |
アルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』の最終回、第四楽章をご紹介します。 古典的な四楽章形式を踏襲しつつも、各楽章、それぞれの形式感は多様で、第四楽章も諧謔的な第三楽章を彷彿とさせる快活で楽しくなる楽章です。 中田昌樹さんが師事していた指揮者ピエール・デルヴォーがこの曲を得意としていたのは、名匠シャルル・ミュンシュと同じ系譜の、その鋭いリズム感と軽快なテンポ感を持ち合わせていたからなのかも知れません。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』ト短調 第四楽章 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #194 古典的形式感の中の独創性、ルーセル『交響曲第三番』(2) | 02 May 2025 | 00:12:12 | |
前回に引き続きアルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』をお届けします。 軍楽隊調的な第一楽章とは大きく異なり、この第二楽章は対位法を巧みに用いながら、トランペットが3本とも弱音器を使用して木管楽器的な音像を奏でるように書かれていたりと、古典的な形式を踏襲しながらも、独自かつ多様性あるサウンドを追求しているような印象があります。 ボストン交響楽団創立50周年記念として、まだ世に知られていないルーセルに曲を委嘱したセルゲイ・クーセヴィツキーの慧眼には脱帽です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』ト短調 第ニ楽章 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #195 多彩な表情を持つルーセル『交響曲第三番』(3) | 25 Apr 2025 | 00:20:06 | |
今週もアルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』をご紹介します。 第三楽章は古典形式のシンフォニーであればスケルツァンド(諧謔的)にあたる楽章ですが、これをルーセルは生き生きと軽やかな楽曲に書き上げました。 ハープがクレッシェンドしながら高音に向かっていく箇所など、ルーセルと親交のあったサティの作風を思わせるようなところがあったり、通常であればシンクロするティンパニとバスドラムがそれぞれ別々に奏でるようにしていたり、あるいはトランペットがソロでも弱音器をつけてわざと華やかさを出さないようにしていたりと、ルーセルならではのとてもユニークな作品です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』ト短調 第三楽章 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #193 変わったキャリアの持ち主、ルーセル『交響曲第三番』(1) | 11 Apr 2025 | 00:11:19 | |
今週から4回にわたってアルベール・ルーセル作曲の『交響曲第三番』をお届けします。 音楽家としての才を認められながら、海軍士官学校に進み、従軍の後にスカラカントゥルムで作曲を学んだという変わった経歴の持ち主のルーセル。 そのためか、この『交響曲第三番』は、同時代のドビュッシーの横に広がるような作品とは全く異なり、縦の線が強調されたいわば「軍楽隊調」の曲となっています。 ただ、かちっとした音楽の中にも、綺麗な旋律がところどころ顔の覗かし、メランコリックな気持ちにさせてくれる不思議な作品です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】アルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』ト短調 第一楽章 ステファヌ・ドゥネーヴ指揮/指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #192 女の子二人のために書いたビゼー『子どもの遊び』(2) | 04 Apr 2025 | 00:18:03 | |
若くして才能を見出されたジョルジュ・ビゼー『子ども遊び』の2回目です。 原題は『小組曲』というだけにオーケストラは小編成ですが、打楽器が多く用いられていたり、扱いが厄介であったホルンを自在に使いこなしたりと、多彩な楽器編成の管弦作品となっています。 短い曲の中には、ビゼー独特の「変化球的」な巧みな転調が用いられ、音楽の表情がさまざまに移り変わる様子が感じられます。これが後にビゼーの代表作となるオペラ『カルメン』で見事に結晶化されるのです。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲小組曲『子どもの遊び』より- 第3曲 即興曲(こま)、 第4曲 デュオ(小さな旦那様、小さな奥様)、第5曲 舞踏会(ギャロップ) レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #191 女の子二人のために書いたビゼー『子どもの遊び』(1) | 28 Mar 2025 | 00:13:44 | |
若くして才能を見出されたジョルジュ・ビゼー『子ども遊び』をご紹介します。 もともとは12曲からなるピアノ連弾曲だったものを、ビゼー自身が5曲を選んで編曲したのがこの作品です。 ちなみに、ピアノ連弾曲はビゼーの妻、ジュヌヴィエーヴの従兄弟の娘マルグリットちゃんと、ジュヌヴィエーヴの友人の娘のファニーちゃんに献呈されています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲小組曲『子どもの遊び』より- 第1曲 ラッパと太鼓(行進曲)、 第2曲 お人形(子守歌) レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #190 生誕150年記念ラヴェル『シェヘラザード』(4) | 21 Mar 2025 | 00:12:45 | |
モーリス・ラヴェル生誕150年記念として、聞く機会のない作品を紹介するシリーズの最終回は、『シェヘラザード』(声と管弦楽版)』の中から第2曲「魔法の笛」をお届けします。 この作品は3曲から成り、それぞれ異なる情景を描いているとはいえ、共通しているのは、細心の注意を払いながら、ドイツ的な機能和声では、理論上禁則とされている「並行八度」(2声が同時に進行する時、完全八度並進行になる)を用いて、どれもとても滑らかで揺蕩うようなさらさらとした空気感を醸し出している点です。 初演は、フランス人作曲の作品を積極的に演奏していくことを目的に設立された「フランス国民協会」の第371回定期演奏会として、ピアニストとしても著名なアルフレッド・コルトー指揮で行われました。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲・トリスタン・クリングソル作詞『シェヘラザード』第2曲「魔法の笛」(声と管弦楽版) イサベル・ドゥルエ/メゾ・ソプラノ レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #189 生誕150年記念ラヴェル『シェヘラザード、おとぎ話への序曲』(3) | 14 Mar 2025 | 00:18:13 | |
モーリス・ラヴェル生誕150年記念の3回目は『シェヘラザード、おとぎ話への序曲』をお届けします。 タイトルに「序曲」とあるのは、もともとオペラを構想していたからですが、ラヴェル自身が指揮をした初演が酷評を受けたため、その後オペラ作品は作られなかったという曰くつきの作品です。 リムスキー・コルサコフの『シェヘラザード』から大きな影響を受けているだろうこの曲がオペラとなっていたら、どんな作品になっていたか、想像すると楽しいかもしれません。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『シェヘラザード、おとぎ話への序曲』 レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #188 生誕150年記念ラヴェル『スペイン狂詩曲』(2) | 07 Mar 2025 | 00:14:13 | |
1875年3月7日バスク地方のシブールで生まれたモーリス・ラヴェルの生誕150年を記念して、聞く機会の少ない作品の一つ『スペイン狂詩曲』を紹介します。今回はその2回目で第4曲の「祭り」です。 スペインの祭りの日の賑わいや、緩やかで、ちょっと気怠い夜の空気感が表現され、「スペイン人よりもスペインらしい曲を書く」と言われるこのラヴェルのサウンドは、色彩感に溢れ『ダフニスとクロエ』に至る、さらなる豊潤な響きを予感させます。 書かれた年代の異なる第2曲「マラゲーニャ」を除き、前の楽章のテーマの断片がところどころ再現され、時間の経過を立体的に表現する手法は新鮮です。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『スペイン狂詩曲』より第4曲「祭り」 レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #187 生誕150年ラヴェル『スペイン狂詩曲』(1) | 28 Feb 2025 | 00:17:24 | |
1875年3月7日バスク地方のシブールで生まれたモーリス・ラヴェルの生誕150年を記念して、聞く機会の少ない曲を2週続けてお届けします。 ラヴェルが書いた2曲目のオーケストラ作品で、若々しく溌剌としたリズムと芳醇な響きは、のちの『ダフニスとクロエ』で拡張された表現を既に手中に収めている圭作ですが、演奏される機会が少ないのは果たして何故か...。いくつか考えられる訳がありそうです。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『スペイン狂詩曲』より第2曲「マラゲーニャ」 レナード・スラットキン/指揮 フランス国立リヨン管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #186 子守唄や舟唄のようなシャミナード『主題と変奏』 | 21 Feb 2025 | 00:14:53 | |
ジョルジュ・ビゼーにその才能を見出され、パリのサロン文化で育まれていったフランスの女性作曲家、セシル・シャミナードの2回目です。 父親に職業音楽家になる道を阻まれながらも、ピアニストとしてヴィクトリア女王やルーズベルト大統領のために御前演奏を行ったという稀有な経験を持ち、リストをして「ショパンを彷彿とさせる」と言わしめた才能の持ち主でもありました。 演奏はカンペール在住のピアニスト、成嶋志保さんで、あまり知られていない作曲家の作品や、著名な作曲家でもあまり知られていない作品を積極的に紹介しています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】セシル・シャミナード作曲『主題と変奏』 成嶋志保/ピアノ イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #185 早熟の天才と言われた女性作曲家シャミナード『孤独』 | 14 Feb 2025 | 00:13:41 | |
ジョルジュ・ビゼーにその才能を見出され、パリのサロン文化で育まれていったフランスの女性作曲家、セシル・シャミナード。 父親に職業音楽家になる道を阻まれながらも、ピアニストとしてヴィクトリア女王やルーズベルト大統領のために御前演奏を行ったという稀有な経験を持ち、リストをして「ショパンを彷彿とさせる」と言わしめた才能の持ち主でもありました。 演奏はカンペール在住のピアニスト、成嶋志保さんで、あまり知られていない作曲家の作品や、著名な作曲家でもあまり知られていない作品を積極的に紹介しています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】セシル・シャミナード作曲『プロヴァンスの詩』より「孤独」 成嶋志保/ピアノ イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #184 小宇宙が広がるベルリオーズ『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』(2) | 07 Feb 2025 | 00:23:52 | |
小澤征爾氏1周忌として今週もベルリオーズのレクイエムに思いを馳せたいと思います。 それまでの作曲家の多くは、ピアノで弾く限られた音像の中で作曲してきましたが、ベルリオーズはより立体的なサウンドが頭の中に鳴り響いたに違いなく、圧巻の『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』が生み出されました。ベルリオーズの幼少期、身近にピアノが無かった事が幸いしたのでしょうか。 オーケストラがあまりに大規模な編成であり、当時、死者を弔うには相応しくないとの批判もあったようですが、この曲がなければ、ヴェルディの名作『レクイエム』も誕生しなかったに違いありません。 中田昌樹さんのFacebookで小澤征爾/ボストン交響楽団の日本公演の映像がご覧になれます。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】エクトル・ベルリオーズ作曲『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』より 第4曲 レックス・トレメンデ(おそるべきみいつの王よ)、第9曲 サンクトゥス(聖なるかな) ノエル・エジソン/指揮 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #183 小宇宙が広がるベルリオーズ『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』(1) | 31 Jan 2025 | 00:17:12 | |
2024年2月6日に小澤征爾氏が亡くなられて早くも一年が経とうとしています。そこで今週と来週は偉大なマエストロが得意にしていたベルリオーズの曲に思いを馳せたいと思います。 それまでの作曲家の多くは、ピアノで弾く限られた音像の中で作曲してきましたが、ベルリオーズはより立体的なサウンドが頭の中に鳴り響いたに違いなく、圧巻の『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』が生み出されました。ベルリオーズの幼少期、身近にピアノが無かった事が幸いしたのでしょうか。 オーケストラがあまりに大規模な編成であり、当時、死者を弔うには相応しくないとの批判もあったようですが、この曲がなければ、ヴェルディの名作『レクイエム』も誕生しなかったに違いありません。 中田昌樹さんのFacebookで小澤征爾/ボストン交響楽団の日本公演の映像がご覧になれます。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】エクトル・ベルリオーズ作曲『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』より第2曲 ディエス・イレ(怒りの日)
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #182 ドビュッシーとラヴェルそれぞれの弦楽四重奏曲(4) | 24 Jan 2025 | 00:16:11 | |
クロード・ドビュッシーとモーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲の最終章です。 高度な技術を要する弦楽四重奏曲の中でも、このラヴェルの弦楽四重奏は、特に最高度に凝縮された多彩なテクニックや音楽性が求められます。そこにはリムスキー・コルサコフの『管弦楽法』の影響が色濃く写っています。 一方ドビュッシーの方は、調性感も和声感もリズムも意外なほど保守的に作られています。ただその中でも、ふとした瞬間に後のラヴェルを彷彿とさせる和音が顔を覗かせます。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲 弦楽四重奏曲 ト短調 第4楽章 コダーイ・クァルテット/演奏 モーリス・ラヴェル作曲 弦楽四重奏曲 ヘ長調 第4楽章 コダーイ・クァルテット/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||
| #181 ドビュッシーとラヴェルそれぞれの弦楽四重奏曲(3) | 17 Jan 2025 | 00:16:43 | |
今週もクロード・ドビュッシーとモーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲をお届けします。 この第3楽章。ラヴェルは、どちらかと言えば地味な音色のヴィオラを、高い音域で演奏する事によって新たな存在感を作り出します。ドビュッシーの方は、ベルスーズ(子守唄)やエレジー(哀歌)といった抒情的なちょっとおとなしい雰囲気を持つ楽章となっています。 中田昌樹さんのFacebookでは番組内の内容をさらに視覚的にも拡めています。ぜひご覧ください。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲 弦楽四重奏曲 ト短調 第3楽章 コダーイ・クァルテット/演奏 モーリス・ラヴェル作曲 弦楽四重奏曲 ヘ長調 第3楽章 コダーイ・クァルテット/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 【提供】笹川日仏財団 | |||