一気にかけぬけました。
とりあえず第一部はここで一旦終わりらしい。
結構あっけなく終わった印象。
あとはスピンオフをどうするかね。
玉依姫
大ヒットシリーズ第5巻が文庫化!
八咫烏の支配する異世界「山内」の謎が明らかに
高校生の志帆は、かつて祖母が母を連れて飛び出したという山内村を訪れる。そこで志帆を待ち受けていたのは、恐ろしい儀式だった。人が立ち入ることを禁じられた山の領域で絶体絶命の少女の前に現れた青年は、味方か敵か、人か烏か? ついに八咫烏の支配する異世界「山内」の謎が明らかになる。荻原規子氏との対談収録。
これね、八咫烏シリーズとしてはとても異質な作品。なにせ、人間が出てくるからね。
そして、書かれた時期は一番最初。だから、八咫烏という物語の中に異物感がある。
第四章 糺す
位置: 2,293
いや、きっと悪い人ではないのだろうし、この人なりに、自分を愛してくれてはいるのだろう。だが同時に──もしかすると、本人さえも気付かない根っこのところで──志帆のことを、どうしようもない愚かな人間だと思っているのもまた、逃れようのない事実なのだ。
仕方ない。きっと、それが 普通 だ。でもこの人は、肉親の情があって、愛してはくれても、永遠に、志帆の理解者になることはない人間だった。
肉親の情、それだけでは足らぬということか。理解せず愛することに価値を置かないのか。そのへんは非常に難しい問題。「何があっても味方」ということに価値を置かない、となると愛情ベースの人間関係というのはとても維持不可能。
位置: 2,325
あの子の、頑固なところは自分譲りなのだ。頭ごなしに命令したところで、絶対に従わないことは、誰よりも分かっていたはずだったのに。
ジレンマだよね。そもそも自分が「命令したい」という気持ちに頑固だからね。
第五章 神名
位置: 2,371
「このままじゃ駄目だと分かっているけれど、これはそう、長くは続かないはずよ。今はあの子にとって、それが必要な時期なんだと思う。愛されている自信がないから、不安なの。何があっても、私が離れて行かない。もしくは、離れても関係がないくらい愛されていると思えれば、そういう話になっても冷静でいられると思う」
愛情を否定した志帆が愛情を語る。なんとも皮肉である。
位置: 2,388
「自分から損をしに行くなんて、なんて馬鹿なんだって言われるの。別に理解されなくたって構わないけれど、馬鹿にされた挙句、他人の価値観を押し付けられて素直に従う方が、よっぽど考えなしだと思わない?」
筋は通っているが、言っている側は親身なつもりだから厄介だね。どうでもいい人には言わないからね。しかしこの志帆の若さ。恐ろしくなるね。
位置: 2,559
「初代天皇とされる、 神武天皇のお母さんですよ。今の天皇家の、先祖に当たる神さまです」
急に現実との接点が出る。ちょっと気色悪い。多分、山内が完成されすぎていたからだろうね。急に現実的。
十二国記にも「蓬莱」という現実的な場面は出てくるけど、あれはファンタジーとしての現実だからな。急にリアルな天皇制の話をされると、ちょっとドキッとする。
第六章 落花
弥栄の烏
第二章 断罪
第四章 迷走
第五章 完遂